太陽の力で、井戸水を汲み上げる

2021年末に敷地に隣接する古井戸の底質、水質を調べようと、レンタル屋さんで水中ポンプを借り、井戸水を汲み上げました。2mあった水深は順調に減って行きました。水深が1.2mになるとそれまで通りポンプから排水はされるのですが、水深が浅くなりません。そう、ポンプで汲み上げている量と同量の地下水が流入しているのです。井戸の内径が0.75mなので、半径は0.375m。この場合、常時ある水の量=0.375m×0.375m×π×1.2m=0.53㎥=0.53t=530ℓとなります。計測時の水深2mの場合は880ℓと、屋外で使う水の量には十分な量ですね。 脚立で井戸の水面まで降りると、底質は砂と砂利で、不思議と堆積物はほとんどなく、水も澄んでいました。

この地下水を植物への水やりや、収穫物の洗浄、屋外シャワーなどに利用したいと考え、揚水ポンプで汲み上げることにしたのです。ここで上水のオフグリッドです。屋外シャワーにも使用したいので、電動ポンプを利用することにしました。
電動ポンプは川本製作所のソフトカワエース(NF3-250S)を選び、これに荏原製作所 エバラ 砂取器 (TBST-25)を取り付けました。川本製作所の製品を選んだのは、 ポンプの回転数をインバータ制御することにより、地下水位に影響されることなく、吐出圧を一定に給水を行えること、そして接液部はステンレスを主要部品に採用しており、耐久性も高く清潔だからです。
NF3-250S のスペック

木柵の下桟に専用の台座を製作し、そこにポンプを設置し、呼び水を入れAC電源を入れると、勢いよくきれいな水を汲み上げてくれました。ポンプがきちんと動くことが確認できたので、これを独立電源で動かすことにします。最終的には井戸の横に90Wのソーラーパネルを装着したポールを建てる予定ですが、その前に太陽光から充電をしたEco Flow DELTA MAX2000でも試運転をしました。
Eco Flow DELTA MAX2000 のスペック

無事に Eco Flowに貯めた自然エネルギーで揚水することができました。 機械の性能を考えれば当前のことですが、井戸水の利用という上水からのオフグリッドに一歩近づいたのは嬉しいものです。これから、計画する「発蓄電ポール」には、12Vの鉛バッテリーと、これを交流に変換するインバーターを装着する予定です。インバーターはポンプの容性能から、菱電のSK350-112を選択しました。 この製品は 定格入力電圧 12Vdc 、連続出力 350W、最大出力(3分間) 385W、サージ電力 700Wという性能です。

現在、「発蓄電ポール」は、本業のビジネスパートナーである風憩セコロさんに製作をお願いしており、基礎にはsaiブランドの螺杭を使用します。 新規事業のオフグリッド分野にも、本業の技術を導入し、更なる進化を目指していきます。