エッセイ「Takaの四方海話」vol. 6

「電気」の世代交代

「宇宙が身近になった」と騒がしい。テレビで宇宙ステーションを見ながら、これこそ究極のオフグリッドでは無いかと想像が膨らんだ。空気も水も電気も何もかもグリッド(供給網)に繋がっていない。電気は太陽光パネルにより発電され、軌道が夜になると蓄電池から給電される。この繰り返しを1日に16回も繰り返している。開発当初は地球からスペースシャトルで持ち込まれていた水や空気も、100%では無いにせよ再生装置によってリサイクルされるようになった。まだまだ装置は大袈裟なものだが、常時6人の宇宙飛行士が長期滞在できるよう緻密に計算されている。大したものだ。

我々は生まれた時から電気が当たり前にあったから、電気を作るという発想に乏しい。電気は遠くにある発電所で作られ、電線を伝って家庭に送られ、コンセントに差し込めば光や暖が取れるものと思ってきた。昭和世代なら、「また停電だぁ」と配電盤を見に行くとブレーカーが落ちていた経験もあるだろう。平成世代でも蛍光灯がチカチカして取り替えたり、電池を入れ替えたりした経験くらいあるだろう。最近では固定電話が携帯電話に代わり、インターネット接続もケーブルからWIFIに置き換わり、通信の世界から「線」がなくなった。新しい機種の携帯電話は置くだけで給電され、掃除ロボットも電池が消耗したら給電に戻ってくる。電気自動車の登場でエンジンのモーター化が現実となり、近い将来、アメリカでは高速道路に給電専用レーンが設置され、ワイヤレス電力伝送によって給電されるという。目に見えないのに繋がっている不思議な世界は令和世代には当然のものとなるのだろう。

せめて線で繋がっているうちに電気をどれくらい使っているのか調べてみて、自給できないか考えてみようか。今使っている電力量がどれくらいで、それを補うだけの蓄電池はどれほど必要なのか、発電するにはどんな方法があるんだろうかと思いを巡らせてみるのはどうだろう。宇宙を見ながら身近な我が家の電力事情を考えてみるのもオフグリッドの第一歩なのかと今更ながらに思った。