有明聖火台レガシー設置

On 09. 05. 2024 by sai1525

東京オリンピック・パラリンピックの1周年記念事業として、東京・有明の都立シンボルプロムナード公園に聖火台が再設置されました。
いまさらになってしまいますが、 この再設置工事で弊社の螺杭及び地中梁が採用されています。
ちょうどこの頃、東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー契約などをめぐる汚職事件で世間がざわついていたので、記事を公開するのを躊躇していましたが、昨今の杭の需要の増加やこのような用途での採用など、情報を公開をする時期がきたと判断した次第です。

巨大なモニュメントに見えるかもしれませんが、実物は直径5m、高さ3.77mとそれほど大きなものではありません。それでも東京オリンピック・パラリンピックの記憶を後世に残すレガシーの代表格の施設なので検討を重ね構造を決めました。

計画地にはもともと花壇があった箇所で地盤の強度に懸念があったのですが、事前に実際に使用する杭を打ち、引抜試験を行ったところ、10kNを越える値が計測され、埋立地特有の硬い地盤であることが判り、ホッと胸をなでおろしました。この結果により、当初予定していたL1600とL1300を組み合わせて実施工を行うこととなりました。

測量を行い正確に杭を打ち、あらかじめ工場で製作してきた梁を連結します。
梁はH-150×150×7×10。これを十字に組み、外周のR梁コ-150×75×6.5×10に飾り支柱のインナースリーブとしてL-40×40×t5を規定のピッチで溶接しています。

saiブランドの仕事はここまで。
ここから先は元請業者さんが聖火台が乗ったメイン支柱とランダムな長さの飾り支柱をボルト固定しモニュメントは完成です。
螺杭の使用方法の一例ですが、木道やウッドデッキ、柵の基礎としてだけでなく、このような使い方もあるといった紹介記事です。

コロナ禍で観客を入れずに競技が開催された東京オリンピック・パラリンピック。選手たちは背中を押してくれる大きな声援を受けることができず、不完全燃焼だったと思います。私たちも開催に向け、様々な設計を提案し受注させていただきましたが、全世界の皆様にこれらを見て使っていただけなかったのは残念です。せめて、このようなレガシーでコロナ禍に開催された大会を記憶し、そして後世に継いでいきたいものです。

今年のパリオリンピックは、競技施設の95%は既存・仮設の施設を利用したり、パリ中心部のセーヌ川で開会式パレードが行われたりとサステナブルな取り組みがなされるそうです。世界の分断が進む中、平和の祭典としてオリンピックが再度、機能してくれることを願います。

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