沖縄県恩納村仲泊ボードウォーク③

On 09. 09. 2013 by sai1525

いよいよ水面に近い木歩道の施工に入ってきました。
親水性の高いボードウォークです。
先日まで施工してきた木桟道で、G.L.レベルから海面近くの木歩道へアプローチさせ、
この木歩道で人々が憩うのです。

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上の写真の左側に手摺を固定するコンクリートのパラペットが見えますが、大潮の満潮時には、天端すれすれまで海水が上がります。
そのため、デッキの下部構造は特殊なポリウレア塗装を施しています。
これはケイテック沖縄さんの技術で、塗膜量も厚く、材料同士をぶつけても金属音がしないほどです。
母材は弊社の定番のZAMですが、ポリウレアとの相性も良く、これから積極的に使っていきたい技術です。

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本現場では大引や根太のピッチを大きく飛ばすため、支持脚のボルトにはM16を使用しています。
このφ100の受プレートは回すだけでレベル調整ができる施工性と安全性を備えた支持脚です。
ちなみにこれは本現場用のオリジナル設計です。

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工事が進むと、図面が現実化してくるため、様々な箇所が気になってきます。
今回は発注者様から、上の写真の「護岸とデッキの隙間が危険だ」という指摘を受けました。
ここは台風時にデッキが風や波で煽られるのを防ぐため、風圧や波を抜く仕掛けなのですが、
「それは理解できるが、子供たちや利用者の安全を最優先に考えたい」という発注者様の強い意向により、対策を講ずることとしました。
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そこで昨年、沖縄県本部港で採用をいただいた「スリットデッキ」を応用することにしました。
出張にパソコンを持参していないため、手書きで作図し、構造計算を行い、試作をすることにしました。
そして職長の協力を得てつくったのが、下の写真です。
デッキは桟木を置いただけですが、発注者様も元請の所長も喜んで下さいました。
やはり机上でいくら考えるより、現場で実際の状況を見て考えるのが最も近道ですね。

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さて、いよいよラストスパートです。
私は一旦東京へ戻りましたが、日増しに仕上がっていく現場を前に仕事ができることに幸せを感じました。
次に訪れるのは、ほぼ完成している頃でしょう。
現場の皆様、まだ暑い日々が続きますが、最後まで事故なく、無事に作業ができるよう祈っております。
最高の作品に仕上げて下さい。
どうぞよろしくお願いします。

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