鹿児島本港ボードウォーク改修工事

On 20. 08. 2014 by sai1525

7~8年前より毎年、鹿児島本港のボードウォークを改修させていただいております。
毎年数百㎡程度改修していますが、まだ道半ば。
ここには広大な面積のボードウォークがあるのです。
デッキ材はイペ材、根太にはパープルハート材が使用されていますが、建設当初はパープルハートがイペと比較し、ここまで腐朽が早いとは誰も考えなかったのでしょう。
天日にさられれたり、雨に打たれたりするデッキ材は、常に膨張や収縮を繰り返しています。
このデッキ材の動きを抑制しているのがビスなのですが、どんなに良いビスを使用しても、根太の腐朽が始まると、もうどうにも抑えが効かなくなります。
ここ、鹿児島本港も上記のような症状で、ビスがゆるみ、床板が暴れていました。

デッキ材はしっかりしているのですが、これを外してみると根太はこのような状況です。
改修前1
ご覧の通りに根太の腐朽が進行しています。
これではビスが効くはずありません。
改修後1
そこで腐朽した根太材を‟腐る要素のない”マリンランバーに交換し、恒久対策としています。
本現場は曲率に対応するために、デッキ材が扇形に加工されています。
これを全て外してしまうと、元通りに美しく配列するには相当な苦労が強いられます。
そこで上の写真の通り、デッキの材長ごとに取り外し、線形を残しながら作業を進めたものと思われます。
鹿児島はなんといってもアリモト工業さんです。
本工事の窓口をお願いしていますが、技術力、営業力ともに高い、信頼のおけるパートナーです。
IMG_2876
建設当初から20年近くが経とうとしていますが、たくさんの人々がたくさんの思いを抱き、ここを訪れたことでしょう。
このように良い材料は使い続け、悪い箇所だけを修繕し、「何事もなかった」ように改修することが、育んだ歴史を繋ぐことになるのでしょう。
現場関係者の皆様、ご苦労様でした。

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